社長ブログ

住宅性能評価書

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2023年11月25日認定制度

住宅性能評価書は、新築住宅の場合は下の表のように「10分野」に評価・表示のための基準が設けられています。このうち、必須分野は4つ。それ以外の分野は評価を依頼する人が任意に選ぶことができます。

必須項目は・構造の安定・劣化の軽減・維持管理・更新への配慮・温熱環境・です。選択分野が増えれば、それぞれの分野の基準に合致させるための工事費用も上がりますので、必須分野以外については、自分が安心したいと考える分野を選ぶ。

□新築住宅の性能評価分野 ★は必須

 

性能評価の分野

主な表示項目

1・構造の安定(耐震性)★

地震や風、積雪に対しての建物の強さを評価。耐震性については倒壊や損傷にしにくさを1~3の等級で表示。等級1は建築基準法レベル。等級3は等級1の1.5倍の強さ

2・火災時の安心

火災の早期発見のしやすさや、外壁や窓がどれくらいの時間、火熱に耐えられるかなどの4項目を評価

3・劣化の軽減(耐久性)★

住宅に使われる材料の劣化の進行を遅らせるための対策がどの程度されているかを等級1~3で表示。等級3は3世代(おおむね75~90年)まで構造躯体がもつことを想定

4・維持管理・更新への配慮★

点検口が配置されているかなど、給排水管、ガス管の点検、清掃、修繕のしやすさを等級1~3で表示

5・温熱環境・エネルギー消費量(省エネ性)★

住宅の外皮(外壁、窓など)の断熱性能等級4~7で表示。また、一次エネルギー消費量性能に関する基準(BEI)等級4~6で表示

6・空気環境

室内への有害物質の発散量の少なさを等級1~3で表示。化学物質の濃度を実測して表示することも可能

7・光・視環境

部屋の広さに対する窓の大きさの割合から、室内の明るさを表示

8・音環境

窓やドアなど開口部の遮音性能や、共同住宅の場合は上下または隣接住戸への音の伝わりにくさを評価

9・高齢者への配慮(バリアフリー性)

手すりの設置や段差の解消など、高齢者などへの配慮のための対策が講じられているかを等級1~5で表示

10・防犯

住宅への不法侵入がないよう、開口部に対策がされているかを評価

 

新築住宅の場合、住宅性能評価書は2種類あります。

施主に求められている性能通りに設計されているか、設計図書などにもとずいた評価により交付される「設計住宅性能評価書」と、設計図書などの通りに施工されているかを現場検査(原則4回の検査)で確認し交付される「建設住宅性能評価書」です。

住宅性能評価は、建築会社に相談したうえで、メリットとコストのバランスを見て取得するかどうかを検討してください。

費用はかかりますが、住宅性能評価書を取得することで、得られるメリットもあります。

□住宅の性能がわかりやすく表示される
耐震性や耐久性、省エネ性など、目には見えない住宅の性能が、等級や数値などで表示される安心感があります。

□第三者の専門家によるチェックが受けられる
新築の場合は、希望の性能が設計に反映されているか、設計通りに施工されているかを第三者機関の公正なチェックを受けることができます。特に現場検査は数回行われるため、完成後は床や壁等で見えなくなってしまう箇所も確認してもらえます。

□住宅ローンの金利引き下げの対象になる
性能を上げると【フラット35】の場合、当初一定期間の金利が引き下げになる【フラット35】Sを利用することができます。また、金融機関独自の住宅ローンでも金利引き下げの対象としている場合があります。

令和5年11月かは始まる、子育てエコホーム支援事業の住宅の性能を証明する住宅証明に住宅性能評価書が使用できます。

□地震保険料の割引がある
耐震等級に応じて、地震保険料が、割引になります。

□贈与税の非課税枠が拡大される
親や祖父母から住宅取得資金の贈与を受けた場合、省エネ性、耐震性などに優れた住宅の場合、贈与税の非課税枠が拡大されます。

 

高い等級や評価を取得するためには住宅の工事費は上がりますが、それは住宅性能を上げた結果ですから、デメリットとは言えません。また、等級がすべて1などの場合は、建築基準法クリアのレベルなので、もともと必要な工事費となります。明確なデメリットはないと思います。