工務店と職人
2023年04月25日大工の腕前
工務店と職人
注文住宅をつくる工務店にとって、何を置いても欠くことのできない要素として迷うことなく職人、特に大工の技能力を挙げたいと思います。
今日はあまり大工の腕に頼る仕上げが少なくなり、みな枠立開口部、大壁クロス貼りの内装が幅を利かせているためか、工務店経営者の中でも大工職人についてあまり重きを置かない経営者が増えてきたことは否めない事実です。
大工職人が家づくりの主役の座をデザイナー(設計者)と施工管理者(現場監督)に明け渡しましたが、今でも木造住宅の命は大工職人に掛かっていると言えます。
どんなに垢抜けたデザインを描いても、その絵に命を吹き込み具象化するのは大工を主とした職人です。
工務店でも大工を始めとして職人を単なる下請けとしてか見ていないところがほとんどですが、弊社では従業員として、大工を育て教育していますし、工務店の経営上のパートナーでもある。
「うちはものづくり型の工務店です」と誰もが口にするが、『もの売り型』か『ものづくり型』を判別するには、工務店の加工場や、大工に対する考え方を見ればすぐ分かります。
工務店の命も、つくる家の大工技能力で決まるとするならば、工務店としてもっと重きを置くべきですし、重きを置ける職人を育てるべきではないでしょうか。
木材の加工場や木材倉庫を持ち、大工を始めとして職人を育てる工務店でなければと思います。
東濃檜の土台に墨付けをしている。
大工見習い2年目で刻みをしているところ