社長ブログ
2021年08月23日自然素材の住宅
木材の乾燥
木材製品の品質を決める要素は、“木自体が持つ材質”が基本になるのは当然なのですが、“乾燥の度合い”が重要となります。
山に生えている木(立ち木と呼びます)は、水を豊富に含んでいます。 桧は、木材自体の約1.5倍の水分を含んでいます。 木材に含まれる水分量を表す指標として、「含水率」があり、立ち木の場合だと150%という事になります。 一般に「乾燥材」とされる基準は、A種の木材は含水率18 % 構造材は20%とされています。 150%近い状態から18%まで落として行く工程が、乾燥作業に当ります。
原木から製材したばかりの木材製品は、まだまだ水分をたくさん含んでおり、「生材(なまざい)」と呼ばれる状態です。 建築資材として乾燥材が求められる理由は、この生材は乾燥が進むにつれ、変形や収縮が起こってしまい、建築構造上、不具合が出るからです。
木材を乾燥させると、腐りにくくすることができます。木材は腐朽菌(ふきゅうきん)という菌が発生し、木材の成分を分解させることで腐ります。腐朽菌は、水分が多い場所に発生するので、木材を乾燥させることで腐朽菌の発生を防ぎ、腐りにくくすることができるのです
木材は、乾燥による変形・収縮で、曲り・反り・割れが生じる事になるので、生材の状態のまま使用して住宅を建築した場合には、後に自然乾燥した際、この変形や収縮の度合いが大きい為に、梁の継ぎ手・仕口・2階の床に、歪みが起きる可能性が高くなります。 だから乾燥材が必要になるわけです。